アラミド繊維とは
1974年に「2個の芳香環にアミド結合(-NHCO-)が少なくとも85%以上結合しているもの」と定義され、従来の脂肪族ナイロンとは区別し「アラミド」と命名されました。
そのアラミド繊維には高機能繊維に属する耐熱性、難燃性に特徴を持つメタ型と、高性能繊維に属する高強力、高弾性を示すパラ型の2種類に分類されます。 1987年に帝人株式会社の独自技術で商業生産されたパラ型アラミド繊維であるテクノーラ®は高強力、高弾性を有し、さらに耐熱性、耐薬品性にも優れた新しい合成繊維です。
(1)高強力
24.5cN/dtex(347kg/mm2)の破断強度を有し、同一重量でスチールの8倍、ガラスやポリエステル・ナイロンの3倍に相当し、軽量化に大きく寄与します。
(2)耐疲労性
一般的な高強力繊維と比べ優れた耐疲労性を示します。
(3)寸法安定性
高モジュラス、低クリープ、低応力緩和であり、更に熱収縮、熱膨張係数も低く、優れた寸法安定性を示します。
(4)耐熱性
分解開始温度は500℃です。250℃でも常温の半分以上の強度を示し、200℃では長時間の使用に耐えます。
(5)耐化学薬品性
有機溶剤はもちろん、酸及びアルカリの両方に対して高い抵抗性を示します。また海水や水蒸気に対しても安定であり、耐加水分解性に優れています。
このような高機能性を有するテクノーラRは、現在ゴム補強材を始め、ロープ・コード、FRP基材、樹脂・セメント補強、防護服、その他産業資材等、幅広く使用されています。
当社は、このような高機能新素材を最大限に生かした荷役用スリングの超重量物用ベルトタイプ「ムゲン®」、耐熱用ベルトタイプ「テクノーラ®」超重量物用ソフトタイプ「ソフター®TN」の開発に成功しました。これらの商品は、従来のワイヤスリングに比べ、軽量であり、作業における安全性を高めます。同時に、商品の耐久性が格段に向上し、大幅なコストダウンも見込めます。